eラーニング導入時の注意点

eラーニングは、インターネットを使って学習できるシステムで、介護業界の人材育成にも活用されています。自分のペースで学習を進められるなどのメリットがある一方で、いくつかの注意点も存在します。

自分の好きな時間や場所で学習できることや、何度も繰り返し学習できるため理解が深まるまでじっくりと取り組めること、研修会場への移動時間や費用も節約できることなど多彩なメリットがあります。このようなメリットがある一方、学習の進捗は個々の意欲に委ねられる部分が大きいため、モチベーションの維持が課題となる場合があります。対面研修のように講師や他の受講生からの刺激がなく、孤独を感じて学習意欲が低下する可能性もあるのです。

eラーニングは、動画やテキスト教材を用いた座学が中心となるため、実技のスキルアップには不向きであることも注意点の一つです。介護の現場では、利用者の身体に触れて介助を行う場面が多く、実技の習熟は不可欠です。例えば、オムツ交換や食事介助、車いすへの移乗介助など、実際に身体を動かして練習しなければ習得できない技術が多くあります。eラーニングだけでは、これらの実技を習得することは難しいため、実技研修との併用が重要になります。

eラーニングは便利な学習方法ですが、注意点も理解した上で活用することが大切です。学習計画を立て、学習時間をしっかりと確保することで、モチベーションを維持できるでしょう。eラーニングと実技研修を組み合わせ、それぞれのメリットを活かし、介護士のスキルアップを図ることが重要です。